13. St. Nicholas  聖ニコラス


スチェヴィツァ修道院 

                             

                              画像:"The Sucevita Monastery", 2009 TIPODEC '95, P4
                              聖ニコラスの一生の一場面


 このフレスコ画は二人のモルダヴィア人の画家、Ioan Zugravulと彼の弟であるSofronieによって作成され、当初の形のまま保存されている。内部と外部の絵画の図像学的なカリキュラムは16世紀の前期-Petru Rareşの時代-に開発された伝統に基づいている。とはいえど、これには教理上-神学上の性格の新しいテーマが導入されている。例えば、身廊 (nave)のシェル(shell)のなかの場面で、"Thou, One Born...."の礼拝式に用いられる賛歌の表現とか、三位一体の他の表現などに表われている。(解説は:"The Sucevita Monastery", 2009 TIPODEC '95, P4)


 ミラのニコラオス(270年頃 - 345年または352年12月6日)はキリスト教の主教(司教)、
 ニコラオスは小アジアのローマ帝国リュキア属州のパタラの町に生まれた。叔父のパタルの主教ニコラオス(甥と同名)は甥に徳行の基を見出し、ニコラオスの父母を説いて幼い頃から教会に従事させた。
 司祭であった時には、かつて豪商であったが財産を失い貧しくなったために娘を売春させなければならないところであった商人の家に、夜中に窓から密かに2度、多額の金を投げ入れた。このため持参金も用意して娘達は正式な結婚を行なうことができた。父親は大変喜び、誰が金を投げ入れたのかを知ろうとして見張った。すると3度目に金を投げ入れているニコラオスを見つけたので、父親は足下にひれ伏して涙を流して感謝した。
 主の墳墓に巡礼する為に海路エルサレムに向った際には、暴風を鎮め、船から落ちて死んだ水夫を甦らせた。