6. Teodoreni Monastery テオドレニ修道院
画像:昇天教会
引用:
(スチャヴァ郊外)ブルデュエニ地区、街の中心から4kmの地点にテオドレニ修道院がある。この修道院は1597年、この地区のボイヤー(boyar)と呼ばれる大貴族でモルダヴィアの支配者(1595-1600, 1600-1606)であった、テオドール・モヴィラ(Teodor Movilă)によって作られた。ブルデュエニ村(現在はスチャヴァ市の1地区)はこの修道院の回りに作られ発展した。この修道院に含まれる建物は、昇天教会、鐘楼塔、尼僧達の住居とこれらを取り囲む壁である。
画像:Google Map, 2016
二日目はSuceviţa、Arboreと回ってスチャヴァの街に戻ってきたのだが、時間が余ったので、案内人の提案に従い、スチャヴァの街の郊外にあるTeodoreni Monasteryを訪ねた。
画像:2016/06/03撮影。入口を入ったところから昇天教会を眺める。この教会には外壁装飾がない。
画像:2016/06/03撮影。バラが満開だった。非常に小さい修道院で、参観者も少ないから教会のドアも閉まっており、尼僧に開けてもらわなければならなかった。入場料、写真料(通常はそれぞれ10,15レイ=300円、450円)も徴収されなかった。
この小さなお堂も入口を入ってみると、壁画で埋め尽くされている。
画像:2016/06/03撮影。入口から内陣を見る。
ナルテックス上部ドームの拡大図
画像:2016/06/03撮影。
画像:2016/06/03撮影。ナルテックスの南側壁面。
画像:2016/06/03撮影。後陣天井の聖母子像。
画像:2016/06/03撮影。入口付近。西側壁面。
こういう修道院で、修道女ははたしてどのように祈るのであろうか。
ギリシャ正教の本拠である聖山アトスに乗り込んだ益田朋幸氏の観察するところは・・・
私は(朝の2時半に)いちばん乗りして、玄関廊の木のベンチに腰掛けて、修道僧たちの入場を眺めることにしていた。玄関廊の壁にいったい何人の聖人の姿が描かれていたかわからないが、修道僧たちは端の聖人から順番に、キスをしてその前で床に額をこすりつけ、十字を切る。それを飽きずに、それぞれの聖者に対して繰り返してゆく。私の坐っているところにくると、そこは飛ばしてくれる修道僧がほとんどだが、中には譲らぬ僧もいて、そのたびに私は隣にずれて、またもとの席に戻る。
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蝋燭やお灯明を供える。お香を炷く。抱きしめ、キスをし、額を床にこすりつけて拝む。この熱烈な崇拝こそが、イコンの本質であり、またビザンティンの美術を理解する勘所でもある。
(引用:『地中海紀行 ビザンティンでいこう!』益田朋幸 東京書籍 1996 P19)
画像:2016/06/03撮影。井戸。