名古屋
2016/02/09
写真:名古屋市鶴舞公園、噴水塔。レトロでユニーク。後方左が名古屋市公会堂、右が大学病院。
野暮用があって、思い立って名古屋まで日帰りで行ってきました。
金沢から名古屋までJR特急で行けば片道3時間、費用が¥7,300。特急バスが沢山出ていて片道4時間、費用が¥4,200。年金・隠居生活をしている老人なら当然に高速バスを選びますよね。私もそうしました。
実は私はこれで名古屋は二回目なのです。いままで名古屋を通ったことはあっても(例えば中部国際空港帰着の国際線に乗ったときとか)名古屋を真面目に鑑賞する機会などほとんどなかったのです。
画像:名古屋東山動物園、昭和24年
一回目は何時かって? 終戦直後、私がまだ小学生3年生のとき、小学校からのお誘いがあって、希望者だけが名古屋の東山動物園へ象を見物に出かけたのです。その当時大戦を生き延びた象2頭・チンパンジー1頭・鳥類23羽を見に行く「象列車」が全国から仕立てられ金沢もその出発地のなかに入っていたのです。
上は他人様のHPからお借りした写真ですが、おおかた私たちのときも似たような写真を撮ったものでしょう。詳しくは知りませんが、その当時は名古屋行の列車は時間にして6時間ほどかかっていたのでしょう。朝一番で名古屋に行き、象を見て、その日のうちに金沢へ帰ってきた、と記憶しています。
写真:鶴舞公園
で、今なぜ名古屋か、という話なのですが、窮余の一策だったのです。
Wikipediaに記事を書けばどうかなあ、と友人に勧められ、記事は書いたのですが、Wikipediaの厳格な基準があり、引用文献はページ数まで書きこまなければならない、というのです。
おおかたの引用文献は金沢市の図書館で探し出し、これらを利用したのですが、金沢には見当たらない本が四冊あって、これを調べるには東京の都立中央まででかけなければならないし、それには費用も掛かる(新幹線片道¥14,000)ので実行できないでいたところ、東京の妻が珍しく協力してくれて、残り四冊のうち3冊については調べてきてくれた。
最後に残ったのは、
『ルターと宗教改革』成瀬治、誠文堂新光社 1980
でした。国立国会図書館サーチを使ってしらべると、金沢からもっとも近い図書館は名古屋市立鶴巻図書館でした。
写真:昼食は名鉄デパート10Fの中華料理「アスター」の定食。味は
普通。でも、他の店が行列でいっぱいで入れず、行列がなかっ
たのがこの「アスター」だったのです。
というわけで、費用的、時間的にも最善な方法は高速バスであることがわかり、私は2月9日朝6:30発の一番バスに乗り込むことになりました。日帰りで名古屋へ行き、時間が余れば、懐かしの東山動物園を見物しよう、と心づもりしたのです。あいにくの雨(雪、霰)でしたが、名古屋へ行けば晴れるさ、と多寡をくくり、出発しました。
画像:Google 2016
画像:ヤマザキ・マザック美術館
SERUSIER, Louis Pail Henri, 1864-1927
Homage to Anne of Brittany
(ブルターニュのアンヌ女公への礼賛)
1922
一宮までは高速道路で、そのあとは国道22号経由で簡単に名古屋駅に到着しました。名古屋駅でのJRへの乗換えも簡単で、名古屋駅から鶴舞まで中央本線中津川行でわずか2駅、時間にして7分でした。久し振りに旅行らしい旅行で物珍しく、私は舞い上がってしまいました。
調べてみると、この鶴舞という場所は名古屋での革新的な場所のようで、昭和天皇が大正13年に結婚されたのを機会にこの鶴舞公園が設置され、それと相前後して図書館、公会堂、が建築され、動物園も東山に引っ越しする前はここにあったのですね。今は背景に巨大な名古屋大学医学部病院が屏風のように聳え立っています。
写真:名大病院
図書館での調べ物はあっという間に済んで、それから私は鶴舞公園をしばらく散歩して、鶴舞駅でJRに乗り、次の駅、千種で地下鉄東山線に乗換え、新栄町のヤマザキ・マザック美術館を見学しました。美術館を見学し終わったとき、名古屋は雨もよいだったので、懐かしの東山動物園をたずねるのは中止し、名鉄デパートで簡単な食事を済ませ、2時半発のバスで金沢に帰りました。
写真:帰りの高速道路。雪、霙まじりのひどい天候でした。
写真:帰り着いた金沢駅。こうして眺めると幻想的で美しいですね。
では皆様、ご機嫌よう。